書籍『東大の話し方』から学ぶ、口ベタの克服法

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こんにちは、年間300冊以上の本を読むワンホ(@wanho_book)です。

会話は日常生活の中で最も重要なコミュニケーションツールのひとつ。

会話が上手いかどうかは、上司や部下との関係はもちろんのこと、恋愛や友人関係にも大きくかかわってきます。

とうぜん仕事やビジネスの成功にも大きく影響するでしょう。

では、口下手な人は成功できないのか?

実はそんなことはありません

「話し方のしくみ」を学び実践することで、誰でも相手に伝わる話し方ができるようになります。

そのしくみが紹介されているのが「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方という書籍です。

本記事ではこちらの書籍を要約のうえ、人と上手に話せるようになる方法を解説していきます。

ワンホ

会話にニガテ意識がある人は必見の内容です!

本書がおすすめの人
  • 言いたいことが相手に伝わらずモヤモヤすることが多い人
  • 同僚に頼みごとをしても、意図したとおりに行動してもらえない人
  • 人との会話にトラウマがあり、それを克服したい人
この記事の著者

ワンホ
年間300冊以上の本を読む<本の要約家>
・読書で稼ぐ副業会社員
・Twitterフォロワー数7,700名
・直近1年の要約総数は280冊以上

目次

『「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方』とは

「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方』は、2023年2月15日にダイヤモンド社より発売したビジネス書。

東京大学経済学部卒でTORiX株式会社代表取締役の高橋浩一(たかはし・こういち)氏が著した一冊です。

まずは本書の概要を紹介します。

『「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方』はどんな本?

書籍の概要についてまとめました。

商品情報は次の通りです。

項目内容
タイトル「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方
表紙「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方
著者高橋 浩一
出版社ダイヤモンド社
発売日2023/2/15
本の長さ215ページ
書籍情報

つづいて目次はこちら。

  • 第1章 「東大の話し方」相手の“脳ミソ”に逆らってはいけない
  • 第2章  口ベタでもなぜか人が動いてくれる「東大の話し方」とは?
  • 第3章 「東大の話し方」相手を「3つのタイプ」に分類する
  • 第4章 「東大の話し方」「6つのツボ」で相手が動く“理由”を作る
  • 第5章 「東大の話し方」「4つの枕詞」を使って伝える
  • 第6章 「東大の話し方」実践編

第1章では話し方の原理原則、第2章では「東大の話し方」の概要が紹介されています。

そのあと第3章~第5章で具体的なテクニックが詳しく説明され、最後の第6章でシーンごとの使用例を解説しています。

とくに第6章では、”デートの誘い方”や”ミスの指導方法”のように使いどころと最適なテクニックが場合分けして紹介されています。

そのため、いま抱えている悩みの解決に向けて直接アプローチをかけることも可能です。

ワンホ

読んですぐに使えるテクニックが満載!

著者情報

本書を著したのは、TORiX株式会社代表取締役の高橋浩一(たかはし・こういち)氏。

東京大学の経済学部出身で、25歳のとき創業した会社を上場まで育てあげた実績を持つ方です。

また、TORiX株式会社を設立後8年間、自らがプレゼンしたコンペの勝率は100%という伝説を持っています。

この経験を活かし、年間200件以上の講演や研修に登壇されており、4万人以上の営業強化支援に携わっているとのこと。

本書以外に執筆された本のうちおすすめを3冊まとめたので、よかったら読んでみてください。

スクロールできます
タイトル表紙発売日本の長さ著者出版社
無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」2019/10/10268ページ高橋 浩一日経BP
無敗営業 チーム戦略 オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ無敗営業 チーム戦略 オンラインとリアル ハイブリッドで勝つ2020/10/23319ページ高橋 浩一日経BP
気持ちよく人を動かす気持ちよく人を動かす2021/8/31296ページ高橋 浩一クロスメディア・パブリッシング

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「東大の話し方」とは

そもそも「東大の話し方」とは何なのか。

本書を理解するにあたってベースとなる考え方を解説していきます。

日常は「他人へのお願い」でいっぱい

僕たち人間は、他人と協力せずに生きていくことはできません。

困ったら助けを呼ぶ。

逆に、困っている人がいたら手を差し伸べる。

そうして協力して発展してきたのがヒトという生き物です。

しかし中には、人に頼ることができない人もいます。

「仕事を手伝ってほしい」

「買い出しにつきあってほしい」

そう言いたくても、

  • 断られるのが怖くて行動できない
  • 何と言って頼めばいいのかわからない
  • 勇気を出して頼んだけど要求がうまく伝わらない
ワンホ

こんな経験、誰にでもあると思います。

とくに、対人恐怖症や内向的な性格な人にとって、人にお願いすることは苦痛を伴うことがあります。

これを克服するための方法が東大の話し方です。

「3・6・4」のしくみ

話すことにニガテ意識がある。

人に嫌われずに動いてもらいたい。

そんな人にとって役立つ技術が「東大の話し方」です。

著者の高橋氏が考案したこのテクニックは全部で3STEP

シーンを問わず活用できるのが大きなメリットです。

3・6・4のしくみ

  1. 相手を「3つのタイプ」に分類する
  2. 「6つのツボ」で相手が動く”理由”を作る
  3. 「4つの枕詞」を使って伝える

より簡単に説明すると、

相手のタイプを見極め、

各タイプに合った口説き文句を使って、

角が立たない言い方で伝える」

となります。

はむ

次項からひとつずつ解説しますね!

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STEP1│相手を「3つのタイプ」に分類する

STEP1についてまとめました。

相手にお願いごとをして実際に動いてもらうためには、まず相手を知ることが大切です。

人は大きく3つのタイプに分けられます。

それが「論理タイプ」「感情タイプ」「政治タイプ」です。

このタイプによって動くツボはまったく違います。

誰にたいしてアプローチするのかによって、とうぜん方法も変わってきます。

ワンホ

まずはタイプ分けとのその方法について学んでいきましょう。

論理タイプ

論理タイプの人は自分の意見や主張が強く、「理屈が正しいか」にフォーカスする傾向にあります。

理性が強いため、行動が感情に影響を受けづらいところが特徴です。

たとえば「あの営業担当は気に入らないが、良い製品だから買おう」などと判断をします。

感情タイプ

感情タイプの人は自分の意見や主張が強く、「好きかどうか」にフォーカスする傾向にあります。

理屈よりも感情を優先する点が論理タイプと異なりますね。

また直観に素直であるいっぽう、相手に共感を求めます。

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政治タイプ

政治タイプの人は自分の主張を強く表に出さず、「人がどう思っているか」にフォーカスする傾向にあります。

自分の判断基準がハッキリせず、人の意見で判断することが多いのが特徴です。

周りに流されやすいところもあり、周囲からは”なかなか決めてくれない人”に映ります。

3つのタイプの見極め方

3つのタイプについて理解できましたか?

特徴がわかれば、相手のタイプを見極めることはカンタンです。

ポイントは2つ。

タイプ見極めのポイント
  • 意見や主張が強いか、弱いか
  • 理屈と感情、どちらを重視するか

これだけです。

こちらのフローを参考にして「お願いしたい相手がどのタイプなのか」考えてみてください。

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STEP2│「6つのツボ」で相手が動く”理由”を作る

STEP2では相手が動く理由を作っていきます。

言い換えると、断る理由を作られないための方策です。

ここでは相手のタイプに応じてアプローチを変えていきます。

タイプごとに2つずつ「相手が動くツボ」を紹介するので、うまく活用してください。

論理タイプに効くツボ

理屈で動く論理タイプの人には「メリット」と「一貫性」のツボが効果的です。

人が動くツボ①メリット

論理タイプの人は、明確なメリットがあると行動を起こしやすくなります。

相手に「動いたほうが得」「動かないと損」と思わせることが重要です。

たとえば

  • これが一番コスパがいい
  • いま買わないと損だから
  • いま宿題をやれば夜はゲームできるよ

のように、相手にとってのメリットを提示するのがポイントです。

人が動くツボ②一貫性

論理タイプは矛盾に敏感に反応します。

なぜなら「矛盾=論理が破綻している」となるからです。

これを逆手にとると、論理タイプの人を動かすことが可能になります。

大切なのは、過去の発言との一貫性を追求することです。

たとえば

  • アドバイスに沿って修正したので…(承認お願いします)
  • 「青色がいい」と言っていたので…(これはどうですか?)
  • 前に「家事は分担するもの」と言っていたから…(洗い物をやってほしい)

矛盾がなければ、論理タイプの人は「ノー」と断りづらくなります。

ワンホ

相手に嫌がられない程度に使ってみてください。

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感情タイプに効くツボ

つづいて感情タイプの人に効果的なアプローチを解説します。

理屈よりも本能を大事するタイプには「本音」と「一体感」が効きます。

人が動くツボ③本音

感情タイプの人にたいしては論理で取り繕うのではなく、ストレートに感情を伝えることが有効です。

本音を明かすことで共感を生むことができるのです。

たとえば

  • 個人的にはこれがベストだと思うので…(この案はいかがですか?)
  • OKもらえたらとても嬉しいので…(検討お願いします)
  • 期待しているから…(頑張ってほしい)

本音を明かすとはいっても、負の感情を伝えるのはNGです。

内容に留意しながら効果的に活用しましょう。

人が動くツボ④一体感

人間には「群れ」や「集団」で行動する本能があります。

そこで組織や仲間としての一体感を前面に出すことで、説得力を上げることができるのです。

たとえば

  • 私たちはチームだから…
    (一緒に頑張ろう)
  • (資料作成を分担するので)
    一緒に社長に提案しましょう
  • 二人の問題として考えたいから…
    (お願いを聞いて)
はむ

「一緒に」という言葉には本能に語りかける大きな力があるよ。

下心だけでこれらのフレーズを使うと怪しまれるので要注意です。

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政治タイプに効くツボ

最後は政治タイプの人に効果的なアプローチです。

「みんな」と「権威」が有効なツボとなります。

人が動くツボ⑤みんな

「みんな」とはみんなの意見のこと。

政治タイプは安全志向で慎重な人が多いため、リスクを嫌う傾向にあります。

だからこそ「みんなの意見はそこにある」となれば、行動を起こしやすくなります。

そこで、次のようなフレーズを使ってみてください。

たとえば

  • これが人気No.1なので…
    (検討お願いします)
  • これが最高評価をゲットした商品ですので…(使ってみてください)
  • 同業他社も使っているので…
    (ぜひ採用してください)

「みんな」の対象は身近かつ母数が多いほど効果を発揮するので、意識するといいかもしれません。

人が動くツボ⑥権威

ツボ⑤の「みんな」とも関連しますが、政治タイプの人へは影響力のある人や企業の力を借りることが有効です。

たとえば

  • 有名なA社でも使っています
  • あのインフルエンサーが推しています
  • A大学の教授が開発した商品です

引用する第三者が持つ影響力の大きさによって、説得力も変わってきます。

また相手が関心を持っている有名人や企業だと、さらに大きな効果が期待できますね。

ワンホ

脅迫のようにならないようにだけ注意してくださいね!

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STEP3│「4つの枕詞」を使って伝える

最後は「相手に伝える」ステップです。

ここまで相手のタイプを見極めたり、そのタイプによってアプローチ方法を変えたりすることを学びましたが、それだけでは不十分です。

いくら説得力の高い提案を考えても、相手を警戒させたり傷つけてしまうことがあります。

こにように地雷を踏むことを防ぐために、有効なのが枕詞(まくらことば)です。

「枕詞」とは文章の最後に付け加える言葉のことを指します。

ワンホ

具体例はこのあと解説しますね。

本書では4種類の枕詞を紹介しています。

では見ていきましょう。

太陽メッセージ

太陽メッセージとは「相手が受け入れやすいポジティブな言葉」を指します。

会話の切り出しをポジティブにすることで、相手の警戒を解く狙いがあります。

具体的には「感謝」や「承認」の言葉から切り出すのが有効です。

たとえば

  • こないだ手伝ってもらった件、またお願いしたいんだけど…
    こないだは助かったよ、ありがとう。またお願いできないかな?
  • 遅刻が多いから直してほしい
    仕事が早くていつも助かってるよ。次は遅刻ゼロに向けて頑張ろう
ワンホ

ダメ出しがあるときこそポジティブな言葉を意識しましょう。

相談モード

これは上司や先輩など目上の人にお願いをするときに、とても効果的な枕詞です。

方法はシンプルで「相談なのですが」から会話を切り出すというもの。

会話内容が指示やお願いであっても、”相談”と言われると「聴いてあげようかな」と思いますよね。

具体例を紹介します。

たとえば

  • これ、塩味が強すぎるよ
    少し相談なんだけど、料理の味付けを薄くしてみるのはどう?
  • 部長、業務改善の提案です
    → 部長、アドバイスいただきたいのですが、業務改善のことで…

一方的に言って、角が立つ可能性がある場合にはおすすめの枕詞です。

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限定

限定の枕詞はお願いに重みをつける効用があります。

最もわかりやすいのが「一生のお願い」です。

この言葉には「とても重要なお願いだから」というニュアンスが込められています。

他にも次のような例があります。

  • 一生に一度だけ
  • あなただけ
  • 私だけ
  • 一つだけ
  • 今だけ

相手の脳に「何か重要な情報があるのでは?」と思わせる効果があります。

いっぽうで多用すると信用を失い、とうぜんお願いも聞いてもらえなくなるので、その点は注意が必要です。

はむ

いざというときの必殺技として使いましょう。

NOキャンセリング

相手から「こんなセリフだで断られそう」と予測できるとき、はじめから打ち消す言葉を使うのも有効です。

たとえば、優柔不断なお客様へは

「この提案について感触はいかがですか?」

と聞くのではなく、

まだ迷われていると思うので現時点の感想で構わないのですが、感触はいかがですか?」

と前置きを使います。

これによって「まだ迷っていて…」という相手の断り文句を封じることができます。

ほかにも

  • お忙しいのは承知の上でお願いですが…
  • 早めのタイミングでのご相談ですが…

などのように使います。

ワンホ

言い方をソフトにする配慮を欠かさないようにすると、さらに◎です!

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感想・まとめ

本記事では、高橋浩一氏の『「口ベタ」でもなぜか伝わる 東大の話し方』を要約しました。

僕は東大卒ではありませんが、内向型で口ベタ。

コミュニケーションに自信がなく、言いたいことを言えないこともたくさんありました。

そんな僕でも、本書を読んで「自分にもできそう」と思ったのが最初の印象です。

具体的なテクニックはシンプルかつ汎用性の高いものだと思います。

一度使いこなせるようになれば一生モノのスキルであることは間違いないでしょう。

ぜひ本書を手に取って「東大の話し方」を身につけてみてください。

ワンホ

高橋先生、素敵な書籍をありがとうございました。

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