こんにちは、年間300冊以上の本を読むワンホ(@wanho_book)です。
今回、僕は『年収300万円から脱出する「転職の技法」』という書籍を読みました。
本書では、転職を成功させるための秘訣や年収アップを目指す際のポイントが詳しく解説されています。
年収300万円を超えるための方法を模索している方にとっては間違いなく朗報でしょう。
こちらの記事では、その内容を要約して紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
この本が自分に合っているかどうかの判断材料としてお役立ていただければ幸いです。
- 今すぐ年収を上げたいと考えている人
- キャリアチェンジを検討しているものの転職経験がない人
- 転職活動中も、うまくいかない人
ワンホ
年間300冊以上の本を読む<本の要約家>
・読書で稼ぐ副業会社員
・Twitterフォロワー数8,000名
・直近1年の要約本数は280冊以上
書籍『年収300万円から脱出する「転職の技法」』とは
『年収300万円から脱出する「転職の技法」』は2023年4月29日に日本能率協会マネジメントセンターより発売したビジネス書。
一般社団法人リベラルコンサルティング協議会の代表理事である森田昇(@oedRb4EyqhZTFrQ)氏が執筆した一冊です。
まずは本書の概要を紹介します。
『年収300万円から脱出する「転職の技法」』はどんな本?
書籍の概要についてまとめました。
商品情報は次の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
タイトル | 年収300万円から脱出する「転職の技法」 |
表紙 | |
著者 | 森田 昇(もりた・のぼる) |
出版社 | 日本能率協会マネジメントセンター |
発売日 | 2023/4/29 |
本の長さ | 240ページ |
つづいて目次はこちら。
- 第1章 大転職時代がやってきた!
- 第2章 転職で年収アップは誰でも可能!
- 第3章 転職の技法「ちょいスラ転職」
- 第4章 「ちょいスラ転職」の道案内
- 第5章 転職の技法12選
- 第6章 転職のゴールとその後
本書は、
年収300万円の壁を破り、人生を変える転職の技法を学びたい方
に必須の書籍です。
年収を上げる秘訣や、ブラック企業の見極め方、転職エージェントとの付き合い方など、実践的なアドバイスが満載。
また、「ちょいスラ転職」という独自の転職法が紹介され、年収1,000万円を目指す道のりが明らかにされています。
さらに、自己PRや書類作成、面接、内定・退職に関する技法がまとめられた12選も収録。
転職のゴールとその後の人生設計も考慮され、あなたの転職成功への道しるべとなるでしょう。
転職を視野に入れたい方は、ぜひ一読いただきたいと思います。
著者情報
本書を書いたのは、一般社団法人リベラルコンサルティング協議会の代表理事である森田 昇(もりた・のぼる)氏。
1998年の就職氷河期に大学を卒業し、年収300万円のブラックIT企業に入社。
10回もの転職を繰り返す中で、転職しながら年収を上げる「ちょいスラ転職」法を編み出しました。
その後、ハローワークで開催した再就職支援セミナーで2,000人の支援を行い、著書『売れる!スモールビジネスの成功戦略』を出版。
逆境を乗り越える力とリーダーシップ力を兼ね備え、SNSを活用した情報発信により、多くの人々に影響を与えている方です。
年収300万円から脱出するには?
はじめに、年収300万円の壁を超えるための方法についてお話ししていきます。
結論から言うと、書籍のタイトル通り、最適解は転職です。
では、
- なぜ転職が年収UPのための最適解なのか
- 年収はどのように決まっていくのか
- 転職成功のためにどんな準備ができるのか
これらについて、詳しく解説していきたいと思います。
本書の根幹となる部分です!
転職こそ最強のソリューションである
年収を上げる方法というと、いくつか選択肢があります。
代表的なものは次の通りですね。
- 副業
- 投資
- 転職
個人的には「副業」をまず頭に思い浮かべますが、著者の考え方は違いました。
それぞれの選択肢にたいする森田さんの見解をまとめますね。
選択肢①副業
国が掲げるスローガンに「副業解禁」があります。
その影響もあり、現在は大企業においても副業を許容する会社が増えてきました。
すきま時間にネットでできる副業が増えているという背景もあります。
一方で、本業の収入を超えるような利益を副業で得ようとすると、多くのコストがかかります。
初期費用のいらない副業であっても時間と労力は掛けざるを得ません。
ブログや動画編集などで月数万円を稼ぐとなれば、何百時間もの時間をかけることになります。
そういう意味では速効性が低く、かなり根気のいる活動だと言えるでしょう。
これは僕自身も実感がありますね。
選択肢②投資
こちらも国の政策で「つみたてNISA」拡充などよく話題にあがります。
リスクの少ない商品が充実しており、実際に始める人が増えています。
なかでも理想的とされる投資の方法が、ドルコスト平均法でインデックスファンドへの積立投資です。
詳細は割愛しますが、5万円などの一定額を毎月決まった投資信託に投資していくスタイルを指します。
誰でも簡単にできて、リスクが少ないことから人気の手法ですが、デメリットもあります。
それが、
- 時間がかかる
- ある程度の資金が必要
この2点です。
毎月一定額を20年以上は積み立てることになりますし、大きく利益を得るのであればそれなりの資金を投入しなければなりません。
そもそも年収300万円の人が、どれだけの金額を投資に回せるでしょうか?
したがって、こちらの方法も優先度は低いという結論に至ります。
選択肢③転職
最後の選択肢が「転職」です。
転職の考え方はとてもシンプル。
現職より年収の高い職業につければ目的はクリアできます。
かかる時間は数日~数か月程度、資金は移動費くらいしかかかりません。
詳細は後述しますが、そもそも本書では「転職は短期決戦するもの」として扱っています。
したがって、転職は「副業」や「投資」よりも優先順位を上げて取り組むべき活動といえるでしょう。
理想の順番は次の通りです。
- ホワイト企業に転職して年収アップ
- 定時で帰って副業
- 副業が育ったら起業
- 稼いだお金で投資
まずは転職を成功させて、年収アップと時間の確保を達成しましょう。
年収は「業界×職種」でほぼ決まっている
国税庁の調査によると、サラリーマンの3人に1人は年収300万円以下です。
しかし、これは入社した会社や業界が原因で、個人の能力や努力とは関係ありません。
なぜなら、業界によって年収の幅がある程度決まってしまうためです。
たとえば、コンサルティング業や金融・保険業では、福利厚生やワークライフバランスが充実しており、年収も高いです。
一方、サービス・レジャー業では、年収が低く、働く時間や条件も厳しい現実があります。
能力や学歴は必ずしも関係ないと言えますね。
逆に言えば、業界の違いを理解することで、転職を活用して年収300万円から脱出することは十分可能です。
加えて、同じ業界の中でも職種によって年収は変わります。
同じ「商社」という業界であっても、「営業」「人事」「購買」など職種の違いで、年収に上下があるものと理解してください。
したがって、年収は「業界×職種」でほぼ決まるということができます。
特に、転職による年収アップを目指す上では業界選びがとても重要になってきます。
具体的には、儲かる業界を選択することが大切です。
このことを踏まえて、転職を進めていきましょう。
業界の選び方については後段説明しますね。
転職は“事前準備”が9割
転職活動の成否の大半は準備段階で決まります。
業界や会社選びに当たりはずれがある以上、事前の自己分析や会社選びが結果を大きく左右するためです。
目的を見失うことなく最小の労力で転職を成功させるためにも、事前準備はしっかり行いましょう。
転職にかかる大体のスケジュールは以下の通りです。
全体で6ヶ月ほどを見込んでおり、そのうち半分の3ヶ月を準備期間に費やすイメージです。
この準備をしっかり行っていれば、応募~内定はたった3ヶ月で終えられます。
あまり多くのお祈りメールを受け取ると精神的に良くないので、短期決戦がおすすめなのです。
転職先選びに妥協してしまう前に内定を勝ち取りましょう。
事前準備の詳細は本書の内容を参考にしてくださいね。
転職の極意「ちょいスラ転職」
本書では、年収を上げる転職のテクニックとして「ちょいスラ転職」が薦められています。
この手法には転職を成功させるための秘訣が詰まっており、しっかり活用すれば年収アップを実現できるでしょう。
まず、「軸ずらし転職」が転職の基本であり、これを理解することが重要です。
次に、メインテーマである「ちょいスラ転職」について詳しく解説したいと思います。
最後に、「ポジション移動図」を作成し、自分のキャリアプランを明確にすることで、転職を成功させるための道筋が見えるようになるでしょう。
こちらを読んでいただき、ぜひ転職の極意を身につけていただければと思います。
転職の基本は「軸ずらし転職」
前述の通り、年収は「業界×職種」でほぼ決まっています。
そんななか転職で年収を上げるためには、年収の高い業界や年収の高い職種に転職することが必要です。
これを軸ずらし転職と言います。
具体的には、次の3つのパターンが存在します。
軸ずらし転職のパターン
- 業界を変えて、職種は変えない
- 職種を変えて、業界は変えない
- 業界も職種も変える
中でももっとも簡単な方法が、①の業界のみを変えるパターンです。
職種は変えないため、即戦力として採用される可能性が高まりますし、同時に年収アップも見込めます。
次に②の職種のみを変えるパターンですが、こちらは年収アップとともに業務内容が変化します。
③は年収の大幅アップを期待できますが、環境が大きく変わるので精神的な負担は大きくなります。
難易度が最も高いのがこちらのパターンです。
とは言え、これらを数回くり返すことで年収は確実に上がっていきます。
3回も行えば、年収300万円から1,000万円への増額も可能でしょう。
転職の基本として頭に入れておいてほしいと思います。
さらに細分化した「ちょいスラ転職」がおすすめ
軸ずらし転職について解説しましたが、とにかく軸をずらせばいいというものではありません。
軸を大きくずらせば年収の上がり幅は大きいですが、内定獲得の難易度は高い上に、職場環境も大きく変わります。
転職に成功しても転職先で結果を出せなければ、それ以上年収が上がらないこともあり得ます。。。
そこでおすすめなのが、本書のメインテーマでもある「ちょいスラ転職」です。
ちょいスラ転職では「業界」や「職種」に加えて、「ポジション」を考慮した転職をおこないます。
これら3つの要素について、”ちょっとだけスライドして転職する”ことが名前の由来です。
ここでいう”ポジション”には2つの意味があります。
ひとつは「役職のポジション」で、もう一方は「会社のポジション」です。
役職のポジション
役職とは、会社内でのポジションを指します。
具体的には以下のような分類です。
役職の例
- プレイヤー
… 一般社員、主任、係長、システムエンジニア、スペシャリスト等 - 管理職
… 課長、部長、本部長、社長、マネージャー、CEO等
ちょいスラ転職では、この役職を1つ上げることを目指します。
一般社員なら主任、課長なら部長への昇格を狙いつつ転職活動を進めましょう。
2つ以上のランクアップはギャップが大きくなるので要注意です。
会社のポジション
会社のポジションとは商流の位置を指します。
商流は「生産者から消費者まで商品の所有権が移転されていく売買活動の流れ」のことです。
たとえば業務用エアコンの商流は、上流から家電メーカー、商社、飲食店(下流)へと流れていきます。
家電メーカーが製造したエアコンを、商社を経由して飲食店が購入する、という形が一般的ですね。
会社のポジションをずらすというのは、この商流の上流または下流にある会社に転職するということです。
今の業界や職種と関係性の強い会社に転職することになるので、これまで培った知識や経験をフル活用できるのが魅力です。
基本的には上流に向かうほど企業規模は大きく、年収も高いため、上流にスライドすることをおすすめしています。
ポジション移動図をつくろう
ちょいスラ転職には業種と職種のほかにポジションという要素が加わりました。
特にポジションは2種類あるため、応募先の絞り込み作業には骨が折れます。
そこでおすすめしたいのが、ポジション移動図です。
ポジション移動図は以下の3点を考慮した簡易チェック表だと考えてください。
ポジション移動図で確認できること
- 軸が現職から飛び過ぎないか
- 今までの知識や経験が活かせるのか
- 年収がアップするのか
手順を解説しますね。
下3マスは年収が下がる可能性が高いため、候補から外します。
知識と経験が活かせないところは「×」を記入します。
知識と経験が少しでも活かせるなら「○」を記入すること。ポジション移動図はこれで完成です。
スキルを活かせて、かつ現職の内容と2~3割は重なる職種を3つ選択し、欄外に記入します。※職種候補は本書に記載
ポジション移動図と3つの職種を照らし合わせて、応募先候補リストを作成します。
ここまでの作業で、応募すべき業界、職種、役職を絞り込むことができます。
これらの条件を満たす会社であれば、環境の変化に適応しつつ、年収アップも同時に狙えるでしょう。
ぜひじっくり取り組んでみてくださいね。
転職の技法3選
最後に、本書で紹介されている転職の技法を3つ紹介します。
実際には12個のテクニックが掲載されているので、残り9個が気になる方はぜひ紙の本を手にとっていただければと思います。
それではいきましょう。
相手のニーズを把握する
意外に思うかもしれませんが、転職活動はあくまで応募者と企業のマッチングです。
当然、相手のニーズを把握せずにPRしても上手くいくことはありません。
やることはシンプルで、入りたい会社が求めていることを徹底的に調べることが重要です。
その際、注意する点は3つ。
プロの転職エージェントにやってもらう
企業リサーチに時間をかけすぎるのは労力のムダ。
ということで、その道のプロである転職エージェントにお願いするのが最も賢い選択です。
自力で行うのは以下3点の把握のみでOKです。
- 必須の能力やスキル
- 歓迎する能力やスキル
- 求める人材像
なお、これらの情報は求人票や企業ホームページ、口コミサイトから得られます。
そのほかはプロに任せて、やるべきことに注力しましょう。
共通点/類似点があるか見極める
企業側が求めている能力やスキルを自分が満たしているか、じっくり見極めましょう。
どんなに入社したい会社であっても、ニーズに沿えていなければ内定獲得は困難です。
第三者目線で冷静に判断した上で、応募するか否かの判断をすることが大切です。
求められる人材像に寄せる
企業ニーズを把握できたら、自身の能力やスキルとの相性の良さを前面に出してアピールしましょう。
転職活動=マッチングアプリだと考えて、気負い過ぎずに取り組むと良いようです。
職務経歴書は読ませる
職務経歴書は、これまでどんな仕事を経験してきたのかを訴える書類です。
ここでは自分自身のアピールポイントをしっかり盛り込む必要があります。
その中でさらに+αとして取り入れたい内容を解説します。
職歴の要約を冒頭に入れる
最初の部分に職歴の要約文を入れておくと、採用担当者の目に留まりやすくなります。
100~200字(多くても400字)程度でまとめるのがおすすめです。
通常あり得ない事件性などを盛り込むと、興味を持ってもらいやすくなるかもしれませんね。
面接での話題に挙がればしめたものです!
使いまわししない
一度作成した職務経歴書をテンプレ化しないように注意してください。
作る手間は省けますが、企業ごとにニーズは異なります。
本来はそのニーズに合わせた細かいアレンジが必要なのです。
履歴書は使いまわしOKですが、職務経歴書ではアピールポイントを必ず変えるようにしましょう。
キャリアの一貫性を貫く
これまでのキャリアをつなぎ合わせて、ひとつのストーリーをつくりましょう。
まったく違う業界や職種の話であっても、思考のプロセスや得られた能力・スキルがつながっているように言語化するのです。
点と点をつなぎ合わせることができれば、一貫性があるとみなされ、評価されます。
企業ニーズを満たす再現性や継続性をアピールする意識が重要です。
ぜひ心がけてみてください。
質問と逆質問に備える
面接では「質問」と「逆質問」があります。
適正な回答をおこない、好評価を得られる話題を扱うことが大切ですが、必要以上に評価を下げないためには注意が必要です。
ポイントを3つ解説します。
答えにくい質問への対策
転職活動を進める以上、答えにくい質問をされることは必ずあります。
例えば次のようなものです。
- うちの会社は第一志望でしょうか?
- 転職回数は多い理由は何でしょうか?
基本的には正直に答えればいいのですが、面接を受けているからには「御社が第一志望です。」と言い切ることが大切です。
転職に関する話題については、反省点と学び、今後の対策を正直に話しましょう。
誠実な態度でいれば、不当な評価を受けることはありませんよ。
マイナス評価を受けてしまう逆質問
面接で避けるべき逆質問は2つあります。
1つ目は、調べればわかることを聞くことです。
給与や平均残業時間など、求人票やホームページを見ればわかるものを質問してしまうと、確実に評価は下げられてしまいます。
逆の立場だったら「この人、うちの会社のこと何も勉強していないんだな」と思いますよね。
2つ目は、面接官が即答できないことや機密情報を聞くことです。
たとえば一次面接で、具体的な給与や待遇の話題をするのはNGです。
どちらの場合も相手の立場に立って考えてみれば当然の内容です。
イメージトレーニングを欠かさず、面接に臨めるといいですね。
プラス評価をもらえる逆質問
逆質問はこちらが聞きたいことよりも、意欲や熱意を伝える機会としてとらえるのがおすすめです。
代表的な質問が、
「御社で仕事を始める前に、準備しておいた方が良いことを教えてください」
です。
入社前提で逆質問することにより、働く意欲をアピールできますね。
これはあくまで一例ですが、逆質問は本当に貴重な機会です。
「特にありません」と答えずに済むよう、いくつか候補を考えておくといいと思います。
感想・まとめ
本書『年収300万円から脱出する「転職の技法」』は、転職を成功させるための具体的な方法や考え方が学べるバイブル的な本です。
競争が激しい現代の転職市場では、緻密な戦略が求められますね。
事前準備や相手のニーズを把握する重要性は特に注目に値すると思います。
また、「ちょいスラ転職」のアイデアは、スムーズにキャリアをシフトさせる秘訣かもしれません。
上手く活用して転職を成功させたいですね。
本書は転職を考えるすべての人におすすめできる一冊です!
年収300万円の壁を越え、より充実したキャリアを手に入れたい方は、ぜひ一読してみてください。